2018年の秋ドラマは数々の名作があったが「観てよかった」と心から思えるのが、この作品。

もし、この年末年始にまとまった時間があって、ハードディスクに録り溜めてあったら、それともFODに入っていたら、ぜひとも観て安らいでいただきたいドラマである。

この第10話を最後に、毎週火曜日の夜、相河先生の楽しい授業が聞けなくなると思うと、さみしい限りである。

最後の、様々な生物に変身する「ミミックオクトパス」の講義も楽しかった。
何しろ、先生自身が終始ニコニコしているのがよい。

もはや、高橋一生が演技している感覚はまるでなく、相河一輝が本来の人格のようだ。
心から面白がり、未知の謎には好奇心を燃やし、イヤなものは心からイヤとはっきり言い、傷つくときには傷つく。

いずれにしても、前回・第9話での樫野木先生(要潤)の「そこまで言うか」と言う罵詈雑言に、視聴者も、一輝も打ちのめされた。

これまで紆余曲折がありながらも、一輝のペースで進んできたハッピーなこのドラマに、冷や水を浴びせたのだ。

予告動画で「僕、ここを辞めます」というセリフが流れ、最終回の副題も「さよなら相河先生」だった。

しかし、森のなかで「あっちの世界」と「こっちの世界」が繋がった第6話のように、これまで何度も予想を超える感動の結末を見せてくれた、このドラマ。

しんみりしたままでは終わらず、すべての人に光を与えるような、地球スケールの大きな展開となった。

一輝が次のステップとして何を目指すのかを耳打ちされた育実(榮倉奈々)の、「は?」と言う、きょとんとした顔がそれを物語る。

この先生は、自分の心の声にしたがって行動するみんなを、空の上から眺めて包み込むような存在になるのだ。

すべての人に救いを与える、と言うとキレイごとのようだが、ドラマの中に造り上げられたこの世界では、その夢が現実のものとなった。

ありがとう、相河先生。また地球のどこかで会いましょう。

P.S.
最後の一瞬のシーンで、育実が心身ともステキな、凛とした女に生まれ変わったことを、ちょっとした髪型の違いだけで表現するセンスのよさにも感銘を受けた。

今から観るには:「僕らは奇跡でできている」

基本情報:関西テレビ火曜ドラマ「僕らは奇跡でできている」第10話 – 高橋一生 主演

  • タイトル 僕らは奇跡でできている
  • チャンネル 関西テレビ・フジテレビ系列
  • 番組公式サイトトップあらすじ人物相関図キャスト&スタッフ
  • 放送日時(第10話) 2018年12月11日(火)21:00〜21:54
  • 出演
    • 相河一輝(講師):高橋一生 WikipediaWikipedia
    • 水本育実(歯科医):榮倉奈々 WikipediaWikipedia
    • 樫野木聡(准教授):要潤 WikipediaWikipedia
    • 沼袋順平(講師):児嶋一哉 WikipediaWikipedia
    • 新庄龍太郎(学生):西畑大吾(関西ジャニーズJr.) WikipediaWikipedia
    • 青山琴音(学生):矢作穂香 WikipediaWikipedia
    • 尾崎桜(学生):北香那 WikipediaWikipedia
    • 須田 巧(学生):広田亮平 WikipediaWikipedia
    • 相河義高(一輝の祖父):田中泯 WikipediaWikipedia
    • 丹沢あかり(歯科衛生士):トリンドル玲奈 WikipediaWikipedia
    • 熊野久志(事務長):阿南健治 WikipediaWikipedia
    • 山田妙子(一輝の家の家政婦):戸田恵子 WikipediaWikipedia
    • 鮫島瞬(教授):小林薫 WikipediaWikipedia
    • 宮本虹一(一輝と仲の良い小学生):川口和空WikipediaWikipedia
    • 宮本涼子(虹一の母):松本若菜WikipediaWikipedia
  • 主題歌:SUPER BEAVER「予感」
  • オープニング曲:Shiggy Jr.「ピュアなソルジャー」