日清食品の創業者とその妻をモデルにしたこのドラマ、8週目にして、いよいよ将来のインスタントラーメンに繋がる食品事業のための研究が始まる。
まず、きっかけは先週の第42話で、大阪経済界の重鎮、三田村亮蔵(橋爪功)から出資を受けたこと。
製塩業は順調で、納品用のトラックも買えるほどになった。
ただし、福子は萬平に、三田村の出資金は塩業の延長線上ではない、新事業に投資することを勧める。
いっぽうこれも第42話で、福子が妊娠したというサプライズがあった。
しかし、福子が臨月を迎えると、たちばな塩業の社員の世話をする母親の鈴の負担が増大する。
あれだけ孫の誕生を願っていた鈴なのに、不満は募るばかり。
そして萬平の無神経な一言が引き金になり、ついに鈴が家出をするという事件が起こってしまう。
今週の中盤は、この行方不明になった鈴を探し回るエピソードが挟まれる。
視聴者だけには、意外な場所に潜伏している鈴の姿が明かされるが、萬平たちは見つけ出すことができない。
母を探しに大阪に行った萬平と福子は、行方不明者を探す貼り紙や道端で路上生活を余儀なくされている人たちを見て、まだまだ戦争は終わっていないことを痛感する。
とくに萬平が受けたショックは大きく、それが「みんなが買える、安くて栄養価の高い食品をつくる」という新事業のヒントにもなる。
福子たちが、母親が現れる本命の場所として訪ねた福子の姉、克子(松下奈緒)の家から帰ったのとすれ違いに、鈴がひょっこり姿を見せる。
鈴の機嫌もだんだんと治ってくるのだが、いよいよ福子が産気づき、鈴と克子も福子の元に駆けつける。
生まれたのは男の子。
立花源、と命名される。
この出産シーンが、金曜日の第47話。
今週は母親の家出事件でストーリーの進みが間延びしたようにも感じたが、このあと土曜日に急展開。このドラマ、土曜日を見逃すわけにはいかないのだ。
可愛い赤ちゃんが生まれたが、福子の産後の肥立ちが悪い。
食欲もないうえに、夜になると眼が見えなくなる症状まで出てくる。
お産婆さんに相談すると、栄養を摂ることが一番だと勧められるが、回復には時間がかかった。
結果的に、これが最終的に萬平が栄養食品ビジネスに挑戦する後押しとなり、神部の紹介で大阪帝大の栄養学研究室の近江谷佐吉(小松利昌)という人物に会いに行く。福子が「脂溶性ビタミン欠乏症」という症状にかかっていたことをずばりと言い当てられた萬平は、近江谷を巻き込んでプロジェクトを立ち上げることを決断する。
そして「たちばな栄養食品研究室」が設立される。
近江谷という頭脳が加わったことで事態は急激に進展するかと思いきや、最初に試作した食品は、とんでもない失敗に終わる。
ラーメンは、まだまだ先のようだ。
P.S.
萬平が口にする世の中では「食」が一番大事だ、と言う考えは、モデルとなった日清食品の創業者の言葉でもあった。
今から観るには:『まんぷく』
基本情報:NHK連続テレビ小説『まんぷく』第8週「新しい冒険!?」
- タイトル まんぷく
- チャンネル NHK総合
- 番組公式サイトトップあらすじ人物相関図
- 放送日時 2018年11月19日(月)〜11月24日(土)、8:00〜8:15
- 出演
- 立花福子:安藤サクラ
- 立花萬平:長谷川博己
- 今井鈴(福子の母):松坂慶子
- 小野塚咲(福子の長姉):内田有紀
- 小野塚真一(咲の夫):大谷亮平
- 香田克子(福子の姉):松下奈緒
- 香田忠彦(克子の夫、画家):要潤
- 香田タカ(香田家の長女)岸井ゆきの
- 加地谷圭介(元・理創工作社の共同経営者):片岡愛之助
- 世良勝夫(世良商事社長):桐谷健太
- 三田村 亮蔵(大阪経済界の重鎮):橋爪功
- 牧善之介(歯科医):浜野謙太
- 保科恵(福子が働いていたホテルのフロント係):橋本マナミ
- 鹿野敏子(福子の親友):松井玲奈
- 水島ハナ(福子の親友、旧姓池上):呉城久美
- 水島賢作(ハナの夫):松木賢三
- 神部茂(帰還兵、たちばな塩業社員):瀬戸康史
- 三原竹春(清香軒の店主):阿南健治
- 三原まさの(竹春の妻):久保田磨希
- 近江谷佐吉(大阪帝大・栄養学研究室):小松利昌
- 語り:芦田愛菜
- 主題歌:DREAMS COME TRUE 「あなたとトゥラッタッタ♪」