もう第12話まで進んでしまったので、今さら追いつけない、というみなさま。
公式サイトの「あらすじ」ページにアクセスして、下にスクロールすると週ごとのダイジェスト映像がアーカイブされているので、週末のうちにサクッと観て、第３週から合流してみるのはいかがでしょう？
目下戦争中で、まだまだ物語のメインとなるチキンラーメンは出てきません。
さて、第２週は見どころ満載の中身の濃い週だった。
舞台である大阪は、太平洋戦争が始まって、あわただしくなってきている状況。
ただ、あまり戦争の悲惨さを生々しく描写するシーンはなく、三人姉妹の末っ子でホテルに務める今井福子（安藤サクラ）と、機械工房を経営する発明家・立花萬平（長谷川博己）の交際が進展していく過程がドラマチックに描かれている。
ただ、第１週で福子の長姉・咲（内田有紀）の結婚直前にゴネ始めた福子の母、今井鈴（松坂慶子）が、またしても二人の交際の障害となる。
咲の結婚相手である小野塚真一（大谷亮平）は大手企業に務めている立派な男性で、鈴は単にワガママを言っただけだった。
いっぽう、福子の相手である萬平に対しては、鈴にとって交際相手として認めることができない明確な理由があった。
それは、世を去った自分の夫が商売に何度も失敗して窮地に追い込まれたために、自らが三人の娘を育てるのに苦労をしたからである。
二番目の娘である克子（松下奈緒）は、いちばん早く結婚して、すでに四人の子供に恵まれているが、その夫・忠彦（要潤）が売れない画家であることが、どうしても我慢ならない。
そこで、末っ子の福子だけは、大きな会社の勤め人と一緒になってもらいたいと願っているのに、目の前に現れた萬平は、自ら会社を立ち上げて経営していると言う。鈴の尺度で言えば、ありえない相手なのである。
いっぽう、福子が慕う姉の咲が、重い病にかかってしまう。
心配した萬平は、自分のネットワークを通じて専門医を探し出し、紹介をしてくれるのだ。
よい病院に転院することができ、咲も家族も感謝するのだが、母親の鈴は、萬平には恩を感じつつも「もう娘の福子に会わないでほしい」と告げる。
それに対して、第９話の最終シーンで、萬平がきっぱりと言い放つ一言が胸を討つ。ここが、この週のひとつの見どころポイントである。
皮肉にも、その潔い一言が「…会いません、今は」というこの週のタイトルにもあるが、二人の恋愛の障害にもなってしまう。萬平は「お姉さんがよくなったら結婚を申し込みます」と言ってしまったが、その姉がいっこうに回復に向かわないのだ。
そして、戦況はいよいよ厳しいものになってきている。第１週に萬平の前に現れ、彼の技術を買って共同経営で「理創工作社」を設立した加地谷圭介（片岡愛之助）も何やら不穏な動きをしている。
さらに、身近な人にも赤紙（召集令状）が来るようにもなる。
それでもみんなが「日本が戦争に勝ったら〜をしよう」といった会話をしている。当時、大本営発表による報道では日本の劣勢を伝える情報が排除されていたので、確かにそうだったのであろう。また赤紙をもらった相手には「おめでとうございます」と言う。それも、この時代の当たり前の対応だったのであろう。
そんななかで、第２週の最終話である第12話で、福子の背中を押したのは、意外にも姉・咲の夫である真一だった。
「大事な人がいるなら、生きてそこにいるなら、簡単に手放してはいけない」
その一言が、福子を萬平に会いに行かせる。
ところが、やっと会えたそのとき、思わぬ事件が起きてしまう。そこは見てのお楽しみだ。
P.S.
いつも缶詰を福子にくれていたホテルの料理人、幸吉（藤山扇治郎）。気持ちの切り替えが早い。
今から観るには：『まんぷく』
基本情報：NHK連続テレビ小説『まんぷく』第２週「…会いません、今は」
- タイトル まんぷく
- チャンネル NHK総合
- 番組公式サイトトップあらすじ人物相関図
- 放送日時 2018年10月8日(月）〜13日（土）、8:00〜8:15
- 出演
- 今井福子：安藤サクラ
- 立花萬平：長谷川博己
- 今井鈴（福子の母）：松坂慶子
- 今井咲（福子の長姉）：内田有紀
- 小野塚真一（咲の夫、大手企業勤務）：大谷亮平
- 香田克子（福子の姉）：松下奈緒
- 香田忠彦（克子の夫、画家）：要潤
- 加地谷圭介（理創工作社の共同経営者）：片岡愛之助
- 世良勝夫（野心家の営業マン）：桐谷健太
- 三田村亮蔵（大阪商工会の会長）：橋爪功
- 保科恵（福子が働くホテルのフロント係）：橋本マナミ
- 野呂幸吉（福子が働くホテルの料理人）：藤山扇治郎
- 鹿野敏子（福子の親友）：松井玲奈
- 池上ハナ（福子の親友）：呉城久美
- 牧善之介（歯科医）：浜野謙太
- 語り：芦田愛菜
- 主題歌：DREAMS COME TRUE 「あなたとトゥラッタッタ♪」
