先週のプロ野球日本シリーズの試合が長引いて1週順延になった第4話。

例の「紀州のドンファン」事件を彷彿とさせる興味深いテーマだった。会社会長、峰島恭介(竜雷太)が深夜3時に病院で病死。その遺産は何と200億円。しかし、亡くなるわずか4時間前に、50歳年下の高級クラブホステス、峰島玲奈(島崎遥香)との間に婚姻届けが出されていたことがわかる。

玲奈は死亡当時、会長の看病をしていた。だが、遺族とは面識もなかったため、本来全額を相続するはずだった峰島会長の一人息子の社長・峰島正太郎(袴田吉彦)が、その婚姻と相続を無効にするために彼女を訴えた、というのが経緯である。

玲奈は、ホスト兼パラリーガルの茅野明(三浦翔平)の銀座つながりで、元弁護士・小鳥遊翔子(米倉涼子)率いる「京極法律事務所」に弁護を依頼することになる。

どう見ても金目当ての結婚であり、なおかつ、玲奈の態度も傲慢極まりない。通常このようなドラマの設定では、依頼者の側が気の毒な状況にあり、相手側が横柄な悪人だが、今回はちょっと違う。

死ぬ直前なので意識がもうろうとしていた会長をダマしたのではないという疑惑が浮かんでしまう。

原告の遺族側についたのは、またしても因縁のFelix & Temma法律事務所の白鳥美奈子(菜々緒)と海崎勇人(向井理)。
おまけに、味方であるはずのホスト茅野が、何と原告側の証人に立ち「金目当てだと思いますよ」と証言する、ありえない始まり方で、冒頭から負け戦の匂いがしていた。

受けて立つ今回の弁護担当は、京極雅彦(高橋英樹)。
彼は大学で法律を教えていたが法廷に立ったことのない、ペーパー弁護士だった。
しかも法廷に、元生徒だった女学生を応援団として引き連れてくる始末。

頼りない。大丈夫なのか。

しかし、いざ法廷に立つと予想に反して大健闘する。
さすが数々の時代劇を長年こなしてきた高橋英樹らしい貫禄の演技で、不利だった状況を跳ね返す。

今回は公判の主役はその京極で、翔子(米倉涼子)のポジショニングは、被告である玲奈に「嘘をついてないか」と迫って真実を解明しようとする、重要ではあるがサブの役目。彼女の鉄道マニアエピソードも少しだけで、これまでとは違うバランスであった。

しかし、ドラマとしての見応えは充分。審議の運びも敵・味方の優勢が二転三転するどころか、オセロゲームのごとく五転するくらいの展開となった。

会長の息子と、妻と、どちらも悪者に見えるが、果たして軍配はどちらに上がるのか。
結論も意外な変化球であった。

P.S.
同じ法律を扱ったドラマ「正義のセ」では、デキる先輩役だった三浦翔平が、今回はチャラ過ぎて笑える。

基本情報:テレ朝木曜ドラマ「リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~」第4話 – 米倉涼子主演

  • タイトル リーガルV~元弁護士・小鳥遊翔子~
  • チャンネル テレビ朝日系列
  • 番組公式サイト トップ あらすじ 人物相関図 スタッフ
  • 放送日時(第4話) 2018年11月8日(木)21:00〜21:54
  • 出演
    • 小鳥遊翔子・たかなししょうこ(元弁護士):米倉涼子WikipediaWikipedia
    • 京極雅彦・きょうごくまさひこ(代表弁護士):高橋英樹WikipediaWikipedia
    • 大鷹高志・おおたかたかし(弁護士、元検事):勝村政信WikipediaWikipedia
    • 青島圭太・あおしまけいた(弁護士):林遣都WikipediaWikipedia
    • 馬場雄一・ばばゆういち(パラリーガル):荒川良々WikipediaWikipedia
    • 伊藤理恵・いとうりえ(パラリーガル):安達祐実WikipediaWikipedia
    • 茅野明・かやのあきら(パラリーガル):三浦翔平 WikipediaWikipedia
    • 海崎勇人・かいざきはやと(ライバル事務所弁護士):向井理WikipediaWikipedia
    • 白鳥美奈子・しらとりみなこ(ライバル事務所弁護士):菜々緒WikipediaWikipedia
    • 中沢淳美・なかざわあつみ(ライバル事務所秘書):宮本茉由 WikipediaWikipedia
    • 天馬壮一郎・てんまそういちろう(ライバル事務所代表):小日向文世WikipediaWikipedia
    • 神保有希・じんぼゆき(鉄道バー店員):内藤理沙WikipediaWikipedia
  • 第4話ゲスト
    • 峰島恭介・みねしまきょうすけ(峰島興業の会長):竜雷太WikipediaWikipedia
    • 峰島正太郎・みねしましょうたろう(峰島恭介の息子):袴田吉彦WikipediaWikipedia
    • 峰島玲奈・みねしまれな(峰島恭介の妻):島崎遥香WikipediaWikipedia