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NHK大河ドラマ『麒麟がくる』第9話【信長の失敗】

織田信長(染谷将太)の化け物退治、その真相は!?

尾張の織田家に嫁いだ帰蝶(川口春奈)だが、婿の信長は祝言に不在。帰蝶は気分を害するが翌朝、領民のために化け物退治をしていたと不在を謝罪され、信長を見直す。その後、信長と帰蝶は、織田家当主信秀(高橋克典)と妻・土田御前(檀れい)に面会。婚儀による尾張と美濃の同盟成立に、信秀は上機嫌だったが、信長が祝いにと差し出した品を見て、表情が一変し――

こちらが第9話の導入部分になる。

今回の目玉は、やはり第8話に引き続き信長だろう。第8話では、信長の既存イメージが一新された驚きがあった。信長といわれて、誰もがまず思い浮かべる、恐ろしさを伴った強烈なインパクトの片鱗は、第8話の信長からは、まったく感じられない。

だが、やはり従来のイメージとは違うのだけれど、この第9話の信長からは、得体のしれないサイコパス的な恐ろしさが感じられた。

戦国時代は、文字通り戦乱の時代だ。だから、現代とは、殺人の感覚は大きく異なるし、戦国武将ともなれば、なおさらだ。それでも、人を殺すとなれば、たとえそれが名誉となる行為であっても、相応に厳粛な心持ちになるだろうし、精神的な重圧もあるはず。

だが、この信長は、ごくあたりまえに人を殺して、その後も自然体で、笑ったり拗ねたりしてしまえる。このあたり、第二話の美濃防衛戦で侍大将の首を取る活躍の後、こんなことが武士の誉かと思い悩んだ明智光秀(長谷川博己)とは、まったく真逆だ。

両者の、この差異こそが、本能寺の変につながる、最大の原因になるのかもしれない。

さて次回は、後に徳川家康となる、いまだ幼い松平竹千代(岩田琉聖)をとりまく物語になる様子。今川家と織田家の争いの渦中で、人質である竹千代が、光秀や信長とどう関わっていくのか、気になるところ。

余談になるけれど、竹千代の父・松平広忠(浅利陽介)の扱い、もう少しどうにかならなかったのかなあ。第8話の最後に初登場して、第9話序盤に退場って、瞬殺すぎませんか? 
せめて次回、竹千代が回想くらいしてくれることを祈りたい。

今から観るには:NHK 大河ドラマ『麒麟がくる』

基本情報:NHK 大河ドラマ『麒麟がくる』第9話