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相棒 season18 #19 【突破口】

ゼネコン社員が転落死
権力による口封じを疑い、特命係が動き出す

大手ゼネコン社員・足立和也(関口まなと)が、転落死。現場には争った形跡があったが、事件を担当していた捜査一課の刑事・伊丹憲一(川原和久)、芹沢慶二(山中崇史)たちには、上層部から自殺でおさめるよう指示が出される。事情を聞いた特命係・杉下右京(水谷豊)と冠城亘(反町隆史)は、捜査を開始。第一発見者の山野稔(中本賢)に接触するが――

右京は、どんな圧力にも屈しない刑事だ。そこに明らかにすべき真相があるなら、圧力を意に介さず捜査してゆく。

だが、そんな右京にも、ままならないことはある。事件を解明するまでは、警察の仕事として可能だけれど、その後、検察によって握りつぶされてしまえば、もう手の出しようがなくなってしまう。

今回の特命係の敵は、事件の犯人ではなく、そうした影響力をもつ、巨大な権力だ。事件の謎ときも面白かったが、その権力に対して、右京がどういう手段で対抗するかが、今回の見どころになる。その部分は、ぜひドラマの中で確かめていただきたい。

権力との戦いなどというと、また相棒にありがちな後味悪い回になるのでは? とつい警戒してしまうかもだけれど、そんなことはないのでご安心を(見ながら、これはやばそうと、かなり警戒していたので、むしろ、綺麗に終ってびっくりしました・笑)。

くすりとさせてくれる軽妙な場面が、いつも以上に散りばめられていて、重い内容の割には、むしろ見やすい回でもあった。

後味という意味では、むしろ次回が心配になるところ。来週はいよいよseason18の最終回。スペシャル回だけに、また映画のような大きなお話になることは間違いないし、その分後味悪く終わる可能性も上がるというもの。後味悪さも相棒の醍醐味のひとつだから、決して嫌ではないけれど、やっぱりドキドキしてしまう。さてどうなるか、楽しみに待ちたい。

今から観るには:「相棒 season18」

基本情報:テレ朝ドラマ「相棒 season18」#19