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シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。 #04【ついに明かされる衝撃の過去】

学校の屋内プールで起こった立てこもり事件。
原因は、校内でのいじめと思われたが――

ミスパンダこと川田レン(清野菜名)のバイト先である囲碁喫茶の常連・東山楓(吉田美月喜)が、通っている中学校で事件が起こる。生徒のひとり宮本翔太(杉田雷麟)が、同級生・風見涼介(小林喜日)を人質に、プールに立てこもったのだ。翔太はいじめを苦にして自殺しようとした過去があったが、涼介はいじめていないと主張。どちらが正しいかシロクロつけてほしいと、ミスパンダへのメッセージを発信する。ミスパンダを操る、飼育員・森嶋直輝(横浜流星)は、Mr.ノーコンプライアンス/佐島源造(佐藤二朗)に、この件を報告するが、佐島は関わることを許さず――

これまでのシロクロは、まず佐島から直輝への指示があり、ミスパンダが動くという形だった。それが今回は、直接、ミスパンダへの要請がとびこんでくる。しかも、関わるなという佐島の指示をはねつけ、直輝が独自の考えで動いていくという、イレギュラーなパターン。

そうした流れもあって、第四話は直輝自身の活躍が目立つ回だった。学校にスーツ姿で潜入、パンダのぬいぐるみと、ボイスチェンジャーを駆使して、事態にシロクロつけるべく、翔太に語りかけていく。その際、スパイ映画のように、警備員の目をかいくぐっていく様子は、実にスタイリッシュ。横浜流星のイケメンぶり&身体能力を存分に魅せつけてくれた(中学校への潜入に、ピシっとキメたスーツ姿、逆に目立つ気もしますが、かっこいいのでそこはスルーします・笑)。

ただ、このまま今回は直輝がシロクロつけてしまうのかなと思いきや、最後はやっぱりミスパンダが登場するのだけれど、その登場はちょっと唐突。前回第三話のラストあたりから、レンの精神状態が悪化していたから、ミスパンダに変身させず、直輝ひとりで動いているのだと思っていたのだけれど……このあたりは、ちょっと物語の詰めが甘い。

また、シロクロつける事件そのものと同時に、レンと直輝自身の物語も、より深く進行していっている。そのせいで、詰め込まなくてはならないものが多すぎて、全体的にやや中途半端な印象があった。

とはいえ、相変わらず主人公ふたりのキャラクターは魅力的だし、佐島やテレビディレクター・神代一樹(要潤)、精神科医・門田明宏(山崎樹範)ら、癖の強い脇役陣も、より強く物語に絡みだし、これから面白くなりそうな要素は多い。

さらに次回は、ミスパンダと飼育員の偽者が登場。物語も加速していきそうだから、この一話で、あれこれ決めつけるのは早いだろう。ただし、予告で見た範囲内での話だけれど、この偽者にはひとつだけ文句を言いたい。

偽ミスパンダ、顔はマスクで隠すにしても、せめてもうちょっと……可愛い感じにしてもよかったんじゃ。似てなさすぎて、誰も本物とは、信じなさそうに思えるのですが、どうなるんでしょう(笑)。

今から観るには:『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』

基本情報:読売テレビ・日本テレビ系ドラマ『シロでもクロでもない世界で、パンダは笑う。』#03