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相棒 season18 #14 【2週連続スペシャル:善悪の彼岸~ピエタ】

右京最強の敵が、戻ってきた!
2週連続スペシャル前編!

山手線沿線で、殺人事件が頻発する中、特命係・杉下右京(水谷豊)と因縁のある男・南井十(伊武雅刀)が来日した。南井はかつて来日した折、歪んだ正義感から、犯罪者を殺害していた疑惑のある人物。右京は、特命係にやってきて挑戦的な言葉をかける南井を、殺人鬼だと断じ、その動向を監視しはじめる。右京と共に、南井の周辺を調べていた冠城亘(反町隆史)は、南井が日本に同行してきた女性・マリアに接触するが――

というのが、14話冒頭のあらすじになる。毎season、すべての相棒を欠かさず見ている方以外は、『??』と疑問符がとんだのではないだろうか。

南井は今回初登場ではなく、今回で三度目の登場となる、現在の右京にとって、最強の敵ともいえる存在だ。過去回をご覧になってないと、ちょっとわかりにくいだろう。

その場合、過去の南井登場回、season16・7話「倫敦からの客人」、season17・17話「倫敦からの刺客」の二編を、配信等でご覧になると、より今回のお話が楽しめるはず。

でも、そんな時間ないよ! ちょっと面倒…と思われる方のため、南井という人物と、これまでの流れについて、解説したい。

南井は、イギリスのスコットランドヤード(ロンドン警視庁のこと)に所属していた日系イギリス人の警部だ。右京も認める卓越した推理力に加え、巧みな人心掌握術をも持ちあわせる優秀な刑事だった(ちなみに南井十は、みない・つなし、と読みます。難読ですね)。

日系とはいえ、伊武雅刀の見た目で、イギリス人!? と思われるかもしれないが、南井の両親は共に日本人。親がイギリス国籍をとり、帰化したのだ。だから血筋としては、南井も純日本人なので、そこはご安心を(笑)。

右京と南井は、右京がロンドンに研修に行った際知りあっている。これは時系列としては、2000年に土曜ワイド劇場枠で放送された、最初の相棒、「相棒 警視庁ふたりだけの特命係」よりさらに前のことだから、右京と南井は、初代相棒・亀山薫(寺脇康文)よりもまだ、古いつきあいということになる。

その二人が再会したのが、5年前のロンドン。その様子は、この14話の最初のほうで描かれているのだけれど、こちらはseason13の最終話「ダークナイト」で、三代目相棒・甲斐亨(成宮寛貴)の殺人が発覚し、右京もその責任を取らされ停職中だった折のこと。

再会の場面で右京が、南井に自身も相棒を失ったばかりだと話しているが、その相棒とは、亨のことに他ならない。

その後、南井は二度来日し、右京と接触しているが、それが上記season16・7話「倫敦からの客人」、season17・17話「倫敦からの刺客」の二編だ。特命係は、どちらの話でも、殺人事件を捜査しているが、そのいずれもが犯人の自殺で事件が解決するという幕引き。

だが、黒幕は自身の手を汚さず、犯人たちを操っていた南井だった。その南井が、三度目の来日を果たし、右京と接触したのが、今回の物語。

つまり、南井、過去に二度も右京の前で事件を起こし、疑われながらも、証拠を押さえさせることなく完全犯罪を遂げているということ。まさしく、最強の敵なのだ。

右京の頭脳が相棒の魅力であることには間違いないけれど、天才すぎて、好敵手といった登場人物は、なかなか現れない。そんな中で、南井は、右京に逮捕されなかったのみならず、真っ向から挑戦までしてくる特異なキャラクターだ。

この前後編スペシャル、いわば相棒界の頭脳頂上決戦にも等しい。

三度目も、南井が逃げ切るのか、右京がついに逮捕するのか。
今回はまだ前編で、二人の勝負がどうなるのかは、予測がつかない。
けれどとにかく!!

この名勝負、見逃す手はありませんよ!(笑)

今から観るには:「相棒 season18」

基本情報:テレ朝ドラマ「相棒 season18」#14