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相棒 season18 #13 【神の声】

奥多摩の山村で、磔にされた溺死死体が!

遺留品返却のため、奥多摩を訪れた、特命係の杉下右京(水谷豊)と、冠城亘(反町隆史)。仕事をすませた二人は、近くの神木村に牡丹鍋の名店があると亘が言い出したことから、寄り道をすることに。しかしあいにく店は休業中。山岳信仰の残る神木村では、山に神が降りる期間は、山への出入りが禁止され、イノシシを獲れないのだという。ところが、その出入り禁止の山中で、磔にされた溺死死体が発見されて――

山岳信仰の残る村が舞台というから、横溝正史作品のような、前時代的なおどろおどろしさのある話かと思っていたら、全然違っていた。村で一番の会社では林業にドローンを使っていたり、その仕事の様子をブログにアップしている関係者がいたりと、いかにも現代的。

だが、狭い村社会のしがらみは、旧態依然としている。よそ者が暮らしにくかったりする様子は、実際の田舎暮らしでもありそうな話だ。

事件にも、そうした状況が大きくかかわってくる。けれど、ただ陰湿で暗い話になっていないのは、その中に、純粋な愛情も描かれているせいだろう。事件が解決した後、右京がある幻を見るのだけれど、その美しさもあって、悲しいけれど綺麗な締めになっていた。

さて、次回と次々回は、二週連続スペシャルになる。
しかも、今回は敵もスペシャル。

ゲストキャラの南井十(伊武雅刀)は、season16で初登場した、右京がかつてロンドンで研修を受けていた当時の相棒で、season18現在、最大の敵といっても過言ではない存在。

season18は、テレ朝開局60周年記念と銘打っているだけあって、何かとスペシャル回が多いが、映画にできそうな、力の入ったドラマを見せてもらえるのは大歓迎だ。この勢いで、そろそろまた劇場版もやってくれないかなあ(笑)。

今から観るには:「相棒 season18」

基本情報:テレ朝ドラマ「相棒 season18」#13