Drama View – テレビドラマのレビューサイト

ニッポンノワール－刑事Yの反乱－ #09【蘇る全ての記憶！覚せいの日、来たる】

法印堂沙亜羅

蘇る刑事・遊佐清春（賀来賢人）の記憶。
碓氷薫（広末涼子）殺害の真相が明らかに！？

喫茶店ボナーロのマスター・深水喜一（笹野高史）を、ニッポンノワールの黒幕ではないかと疑い、迫る清春。だが、深水は、まだその時ではないと語ろうとしない。そこへ清春の身柄を確保しようと警察が乱入。清春は、またしても逃亡を余儀なくされる。

一方、捜査一課長・南武修介（北村一輝）は、家出した息子の身を心配していた。南武の息子は、半グレ集団・ベルムズの一員となっており、警察病院に行って以降、消息不明になっていたのだ。ニッポンノワールが警察病院で、人体実験を行っていたことを知る南武は、捜査一課のメンバーに、ニッポンノワールと関わりの深い公安部を探らせるが――

こちらが前半のあらすじになる。
文字で、さらっと見ただけでも、清春や南武が、大きな謎についに迫っていく様子が感じられると思うが、まさに後半では、さまざまな謎が、フェイクも交えつつ、次々と明かされていった。

それだけでも、ここまで見てきた視聴者なら、ぐいぐい惹きつけられる内容だけれど、収束に向かってゆく中でも、ただ説明に終始してはいない。謎の解明と同時に、清春と息子の碓氷克喜（田野井健）の心のふれあいや、毎度おなじみ同じ世界観を有するドラマ「３年Ａ組」のメンバーが関わる場面も、しっかり用意されている。

ほっこりさせてくれたり、ほどよい箸休めが入ってくれるから、重たく衝撃的な内容から、目をそむけることなく、見続けてゆけた。逆にいえば、それらがなければ、厳しいものがあるかも……と思えるほどの殺伐とした展開でもあった。

そして、ラストシーンでは、清春とガスマスクの男が対決しようとする。
ガスマスクの男の正体といえば、残された謎の中でも、最大のもののひとつ。

その正体は、最終回まで持ち越しとなったわけだが、ここまで引っ張りに引っ張られただけに、どんな顔がマスクの下から現れるのか、嫌でも気になってしまう。

次回予告のアオリは、『すべての謎は、この一時間のためにあった』。
予想を上回る一時間が待っていることを期待したい。

今から観るには：「ニッポンノワール－刑事Yの反乱－」

基本情報：日テレドラマ「ニッポンノワール－刑事Yの反乱－」#09