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相棒 season18 #07 【ご縁】

アポ電強盗発生。情報の流出元は……婚活パーティ!?

特命係・杉下右京(水谷豊)が、店で紅茶を楽しんでいると、捜査一課刑事・伊丹憲一(川原和久)が現れる。こっそり後をつけてきた刑事・芹沢慶二(山中崇史)の話によれば、伊丹が婚活デートをするというので、様子を見に来たとのこと。だが、そこへアポ電強盗発生の連絡が入り、右京たちはそのまま事件現場へ。被害者女性が、婚活中の子を持つ親が集う、代理婚活パーティに参加していたと気づいた右京は、そこから強盗グループに、被害者宅の情報が流れたと推測。相棒の刑事・冠城亘(反町隆史)と共に、パーティへの潜入調査を試みるが――

というのが、今回の事件概要だ。

事件そのものは、卑劣極まりない内容なのだが、今回は特命係をとりまくレギュラーメンバーの活躍(?)がとにかく楽しい。

冒頭から、コワモテの伊丹が婚活デートでくすりとさせてくれるし、右京が代理婚活パーティに潜入する際、自分の息子役に選んだのが、サイバーセキュリティ対策本部の青木年男(浅利陽介)。青木はマイペースに自分を巻き込む特命係のやり方にイラつき、悪態をつきながらも、右京が婚活パーティで話をつけてきた相手とデート、羽目を外した姿を見せてくれた。

さらに最後に大活躍してくれるのは、参事官・中園照生(小野了)だ。憎めないキャラクターながら、普段は腰巾着の印象が強い中園が、どんな活躍を見せてくれたかは、ぜひドラマの中で確認していただきたい(その活躍を、右京に褒められたときの、輝くような笑顔もポイントです・笑)。

また、事件が解決した後、世の中は不公平だと訴える、犯人たちの協力者となった人物に対しての右京の接し方も印象的だった。犯した罪は罪としながらも、懸命に生きてきたひとりの人間の人生を否定せず、今後の生き方について、穏やかな声で教え諭すように、励ましていく。

このときの右京の言葉は、ただ一犯罪者に対するものではなく、不条理な世の中で、くじけそうになりがらも、日々頑張っている、すべての人々へのメッセージにも聞こえた。

さて、次回は、前後編スペシャルの前編となる。
その分、普段以上に濃厚な物語が楽しめそうだ。いつものように、1話完結だと油断して、前編を見逃してしまわないよう、ご注意を。

今から観るには:「相棒 season18」

基本情報:テレ朝ドラマ「相棒 season18」#07