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テレ朝ドラマ「サイン―法医学者 柚木貴志の事件―」第7話

解剖医・柚木貴志(大森南朋)と中園景(飯豊まりえ)、警察の和泉千聖(松雪泰子)と高橋紀理人(高杉真宙)、両バディの連携捜査が印象的な回だった。

景の妹が三年前に襲われた事件は、ゲームのシナリオにそって行われた犯罪だった。そのシナリオにはまだ続きがあるとわかり、柚木と景は、新たな犯罪を防ぐべく、現場の遊園地へ向かう。
一方、かつて柚木が解剖したものの、現法医学研究院院長・伊達明義(仲村トオル)の横槍で不本意な形で終結していた、国民的人気歌手・北見永士(横山涼)殺害事件が、再び動き出そうとしていた――

というのが今回のあらすじ。
柚木たちと和泉たちは、これまでにも共同で捜査を行ってきているが、今回特に連帯感を強く感じたのは、脚本の構成と撮り方にあったと思う。

いずれかに偏ることなく、双方の動きが公平に描かれていたこともあるが、ふたつのすれ違いを真実につながる道筋として映し出す場面があったのが、秀逸だった。

ひとつは、柚木が新たな強敵となる次期総裁候補の娘・島崎楓(森川葵)と。
ひとつは、和泉が、証拠を隠滅しようとする共犯者と。

類似の場面を、同じタイミングで重ねてくることで、視覚から、真実へ向かっていく柚木と和泉の一体感が伝わってくる。説明的な場面で頭に理解させるのでなく、純粋に視覚から感じとらせてもらえるのは、なんとも心地よかった。

次回以降、一体感を増した柚木たちが、楓を、どう追いつめていくのか楽しみだ。
楓は一見清楚で綺麗可愛い系お嬢様。なのだが、森川葵が目の芝居ひとつで、サイコパス感をあふれさせてくるから、手ごわい感が半端ない。
この感じなら、物語が最終回に向けて、盛り上がっていくことは疑いないだろう。

あっ、最後に、密かに楽しみにしていることをひとつ。
法医学研究院院長室で、柚木と伊達がやりあうシーンがあるたび、激昂した伊達が机をダン! と叩くのがサインの定番になっている。
このダンを、最終回までに、あとどのくらいやってくれるのか、ワクワクしています(今回もありました・笑)。

尚、これまでの伊達の机ダン! は、公式でもネタ扱いされていて、オフィシャルなプロモーション映像にまとめられているので、一度公式Twitterあたりから、ご覧になってみるのもいいかも?

今から観るには:「サイン―法医学者 柚木貴志の事件―」

基本情報:テレ朝ドラマ「サイン―法医学者 柚木貴志の事件―」第7話