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フジテレビ「ルパンの娘」第7話〜深田恭子

ありがちなドラマの典型的なシナリオを果敢にぶち壊した前回だったが、さらに破壊的に面白かった第7話。

最初のうちは、泥棒一家“Lの一族”の娘、三雲華(深田恭子)と警察一家の長男、桜庭和馬(瀬戸康史)の叶わぬ恋が、危なっかしいながらも、何とか続いていた。

華と華のおばあちゃん(どんぐり)は、相手の和馬が警察官だと言うことを知っている。
しかしまだ、和馬には自分たちが泥棒であることがバレておらず、そして両家はお互いの素性を知らない、という状態で何とかバランスを保っていたからだ。

ところが第4話あたりから、和馬が華の正体に感づき始め、第5話、第6話で堰を切ったように嘘の堤防が決壊し始める。

刑事である彼氏に自分の正体がバレてしまった段階で、はかなく終わるはずの恋。

それが、前回の予告編にもあったとおり、この第7話では、その泥棒一家と警察一家が結納の儀に進むという、大方の予想を裏切る展開をし始める。

なぜそんな状況で結婚できるのかという経緯は、ドラマの中でのお楽しみ。

そして、老舗旅館で始まった結納の儀のシーンから、ボールが急な坂を転がり落ちてゆくように、あれよあれよと言う間に予想外の方向に展開し、あっと言う間に幕を閉じた。

今回は華の少女時代の思い出だったおじいちゃんである伝説のスリ師、三雲巌(麿赤兒)が大活躍。かつてのお楽しみコーナーだった、ミュージカル泥棒、円城寺輝(大貫勇輔)を潔く封印して、この大御所俳優をここに持ってきたことで、ドラマの景色は大きく変化する。

散らかるだけ散らかしてしまった第7話。続きの第8話もどうなるのか全く予想がつかない。

P.S.

深田恭子、アクションシーンの切れ味は抜群だが、走り去るときは女の子走り。

今から観るには:「ルパンの娘」

基本情報:フジテレビ「ルパンの娘」第7話