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フジテレビ「ルパンの娘」第6話〜深田恭子

この夏ドラマの最高傑作回と言っても過言ではない第5話の後に、いったい何を持ってこれるんだろうという期待と不安が入り混じる第6話。

前回の面白さは、男をたぶらかす悪徳女泥棒を演じた田中みな実の活躍による部分も大きかった。今回出てきた盗賊集団もその凶悪ぶりはグレードアップしているものの、さすがにキャラの強さでは太刀打ちできない。

では、盛り下がってしまったかと言うと、全然そんなことはなかった。

最初は、泥棒一家の娘・三雲華(深田恭子)と、警察一家の息子・桜庭和馬(瀬戸康史)が恋に落ちるという、設定で始まったこのドラマ。

今は、人物相関図の中で、すべてを知ってしまった人(たとえば華とおばあちゃん)と、一部を知っている人(たとえば華の父母は、和馬が警察官であることをまだ知らない)が入り混じっている。

これまでは自分の立場を隠し通すことで和馬と結婚することができるかも、という僅かな期待があったが、その天下の隠し事が脆くも崩れ去ってしまう。

つまり「すべてを知ってしまった人」グループに、警視庁捜査三課に勤務する和馬が入ってしまったのだ。
前日水曜日放映の、いつまでも本当のことを話せない「偽装不倫」よりも一足お先に、正体がバレてしまうところまで一気に進めてしまったのは潔い。

さて当然、和馬は苦悩する。

あの愛していたフィアンセが、警察が血眼になって追っていた伝説の泥棒集団の一味だったとは。

この第6話で、その苦悩を振り切って、泥棒一族を一網打尽にすべく勇気ある行動を取るのか。
それとも、警察を裏切ってまで、愛を貫き通すのか…まさかね。警察官が泥棒の仲間入りなんてできるわけもない。

これが、この第6話の最大の見どころだった。
その見どころに辿り着く、やたらに長いスローな動きのじれったさが、また楽しい。

そして次週、さらにありえない展開に。

P.S.

円城寺さんが旅立ってしまったので、来週はミュージカルシーンは無しかな。

今から観るには:「ルパンの娘」

基本情報:フジテレビ「ルパンの娘」第6話