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TBS日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」第4話〜大泉洋

米津玄師の主題歌をバックに、君嶋隼人(大泉洋)がGMを務める社会人チーム、アストロズが開幕戦を闘うシーンで始まった第4話。

ラグビーワールドカップ前哨戦で、フィジー代表に続き、日本代表がトンガ代表にも勝利した映像を観たあとでも、一般視聴者にとっては、これが芝居であるというニセモノ感を感じさせない本格的な試合映像。

そして、合宿の畳の部屋でプレーのシミュレーションをしていたことが試合で功を奏するシーンが挟み込まれるなど、予算削減のなかでも合宿だけは譲れないと主張していた監督の柴門(大谷亮平)の言葉が正しかったことがわかる。

ドラマ冒頭は、第3話まで一緒にアストロズを応援してくれた人のためのご褒美のような流れだった。

しかし、そこは池井戸潤作品。

いろいろな邪魔が入るのは、いつものこと。

君嶋を本社から府中に左遷させた張本人である、滝川(上川隆也)がラグビー部を潰そうとしているのは相変わらずのパターンで、

ラグビーはこの会社に必要?
そもそも日本にも必要?

という意地悪な言葉を浴びせる。

ワールドカップを機に、ラグビーを盛り上げる役目を少なからず持っているドラマであるにもかかわらず、日本におけるラグビーの現実を突きつけているのも潔いと言える。

ただ、そのなかで響いてきたのは、家族のように絆のできたチームが、十分すぎるくらいの準備をすれば勝てる、という、どんな組織においても当たり前のことなのに、なかなか現実社会では実現されていない大切なことを、ドラマのなかで描いていたこと。

戦う前から試合は始まっているのだ、というメッセージがじわりと伝わってくる。

スポーツをテーマにしてはいるが、ビジネスマンが明日から闘う糧ともなる、定番のTBS日曜劇場であった。

P.S.

来週は、まさかの吉田沙保里が登場。

今から観るには「ノーサイド・ゲーム」

基本情報:TBS日曜劇場「ノーサイド・ゲーム」第4話