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TBSドラマ「凪のお暇(なぎのおいとま)」第2話 – 黒木華

レジ打ちを間違えられて余計に払ったのに、店が混んでると「ま、いっか」とその場を去ってしまうような人。
欲しくもないものを勧められて「買わないと悪いかな」と思ってお金を払ってしまう人。

そんな人が、黒木華が演じる凪(なぎ)のような人生完全リセットはできないまでも、少しは勇気を出して人にモノを言えるようになるかも知れないドラマ。

凪が仕事を辞めて、彼氏とも別れて、スマホも解約して移り住んだ東京郊外のボロアパート「エレガンスパレス」の人々との心の交流が深まる。

203号室の吉永緑(三田佳子)、104号室の安良城ゴン(中村倫也)、102号室の白石うらら(白鳥玉季)に加え、この第2話からは、白石みすず(吉田羊)と、ハローワークで知り合った坂本龍子(市川実日子)も加わり、地元のネットワークに厚みが増してきた。

その、ハローワーク。

仕事を辞めてみると、次々に郵送されてくる公共料金や税金などの請求書。
人は生きているだけでお金が必要なのだ。

単に自由になっただけではない、現実を突きつけられる。

いっぽう、第1話で凪を取り囲んでいた職場の同僚が一言を放つ。

「大島さんの仕事、地味に量、多かった」

そうなのだ。

凪のように都合のいい人は、みんなのイヤがる仕事を一手に引き受けてしまうので、目立ちはしないけれど、いなくなってみると実は結構、多くの業務をこなしていたりする。

でも、もう辞めたからいいじゃん。

と思いきや、第1話で「お前は絶対変われない」と捨てゼリフを吐いた元職場・元カレの慎二(高橋一生)が、相変わらず凪の心に土足で乗り込んでくる。

しかし「バカにしないでよ」と、このゲス野郎をハネ返す。そんなたくましさを身につけた凪を応援したくなる第2話だった。

P.S.

三田佳子さん扮する203号室のおばあちゃん吉永緑は、映画好き。
第1話で観ていた映画が「ローマの休日」、そして今回は「風と共に去りぬ」と昭和の洋画揃い。果たして来週は?

今から観るには:「凪のお暇」

基本情報:TBSドラマ「凪のお暇(なぎのおいとま)」第2話