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フジテレビ「ルパンの娘」第1話〜深田恭子

泥棒一家の娘と、警察一家の息子が恋に落ちるという、設定だけで面白さへの期待感が高まる作品。

実際にこの第1話、オープニングからインパクト抜群で、二人が恋に落ちたきっかけから、後半のサスペンスシーンまで、畳み掛けるような展開を見せた。

祖父母の代から続く大泥棒一家“Lの一族”の娘・三雲華を演じるのは、深田恭子。
その恋人役で、これも祖父母の代から全員が警察関係者という一家の長男・桜庭和馬を演じるのは、瀬戸康史。

彼らを取り囲む「両家」のメンバーも重鎮やクセ者揃い。
しかも、ひとりひとりの役づくりが明確になっており、それだけでもかなり楽しめる。

和馬が務める警視庁捜査三課では、当然ながら、華の一家を捕まえることは悲願となっている。

そんな結ばれるはずのない二人が、なぜ恋仲になったのか。
その出逢いから恋に発展するまでの過程も、視聴者が置いてきぼりになるくらいのスピード感があって痛快。

全体的に、過剰すぎるくらいの悪ふざけを盛り込みながら、個々の悪ふざけのセンスが抜群で、その過剰さにも引いてしまうことなく、最後まで楽しめた。
泥棒一家の衣裳や内装美術も実にクリエイティブで、最大の名場面と言える瀬戸康史の頭上に泥棒姿の深田恭子が登場するカットの映像美もすばらしい。

これから期待される数々のドタバタ劇に大きな期待が膨らむ第1話だった。

P.S.

会話をしているうちに歌い出す、華の幼なじみ・円城寺輝は、あまり主筋には関係ないものの、クセになる面白さ。

今から観るには:「ルパンの娘」

基本情報:フジテレビ「ルパンの娘」第1話