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テレ朝金曜ナイトドラマ「家政夫のミタゾノ」シーズン3・第3話 - 松岡昌宏 主演

1を聞いて10を悟る。今回は、そんな日本人の、主に政界に蔓延している(らしい)悪しき慣習を斬る「笑えるミステリードラマ」の第3話。

家政夫・三田園(松岡昌宏)は、自らが正義感を振りかざすような発言をしたり、許されないことを発見したときにそれに対する意見すら述べることもない。ただ、結果として、派遣先の家庭に隠されていた悪事を成敗する。そこが、彼(彼女?)のクールなところだ。

家政夫・三田園の今回の派遣先は、内閣官房長官の自宅。

小堺一機が演じる官房長官・内部忠は、悪事に手を染めているものの、TBS日曜劇場に出てきそうな極端な悪人キャラではなく、政界の悪しき文化の犠牲者として描かれている。
彼は、次期総理を目指していて、そのためには現総理の意向に「忖度」し、隠蔽や揉み消しなどをも厭わない。

しかし、あったことを無かったことにしたり、真犯人でない人を犯人に仕立てあげたりすることが、次々に矛盾を生み、泥沼に追い込まれていく過程を、ドラマは見事に描いている。そんなときでも、三田園は、説教や説得をするわけでもない。ただ、いつもと同じように、事態が正しい方向に進むような「罠」を手際よく仕込んでいく。

口ばかりで正義を振りかざすのではなく、行動で人々を正しい方向に導く。そんなダークヒーロー(ヒロイン?)の背中が微笑ましい第3話であった。

P.S.

三田園のアシスタント・村田光を演じる伊野尾慧が「Hey! Say! JUMP」のメンバーであることをイジった元号ネタ「平成は終わらないと思ってました」というセリフも、今回のちょっと笑えるポイント。「令和」という言葉が使われていないことから見ると、撮影は3月以前に行われたものか?

基本情報:テレ朝金曜ナイトドラマ「家政夫のミタゾノ」第3話 - 松岡昌宏 主演