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日テレ水曜ドラマ「獣になれない私たち」第6話 – 新垣結衣・松田龍平 主演

これまでこのドラマは、深海晶(新垣結衣)を中心に、彼女の揺れ動く心を追いかけてきた。
ただ、この第6話は、彼女は少しだけ脇にまわって、2名の「お騒がせ女子」にスポットが当たることで人物関係が立体的になり、いよいよ先が読めない展開になってきた。

まず、ひとりだけ自由奔放で「獣」の役だった、ファッションデザイナー・呉羽(菊地凛子)。
彼女は、恒星(松田龍平)を振って、橘カイジというゲームクリエイターと突然結婚したり、晶の4年越しの恋人だった京谷(田中圭)と一晩を過ごしてしまったり、好き放題だった。

ところが今回、呉羽が単なる気まぐれで恒星から離れていったのではない「真相」が、彼女の口から明らかになる。

言われてみれば、確かにそのとおり。

視聴者目線では、優柔不断な京谷に比べて何となくカッコよく見えていた恒星。
ただ彼は、恋人が悩みを打ち明けたとしても「大したことじゃないだろ」と真剣に向き合ってくれなそうな、冷たいところがあった。晶(新垣結衣)と接近しながらも心から優しくしていたかと言えばそうでもなかった。

そんな恒星の本質を呉羽がずばりと言い当てたことで、いよいよ今後がわからなくなってくる。
ドラマの宣伝写真のように、晶と恒星との関係が順調に進んで仲睦まじくなるようなイメージが失せてきたのである。

さらに彼は、公正さが命であるはずの公認会計士ながら、ちょっと黒い仕事にも手を出していた。
事務所のゴミ箱に捨てられていた札束は、誰からもらったものなのか。
これも、今後の展開に絡んでくる重要な伏線になりそうだ。

もうひとり、京谷(田中圭)の家に居座っていた迷惑な女、朱里(黒木華)が初めてオモテに出てきた。
彼女は、晶と京谷の行きつけのバー「5tap」に潜入する。そこにいた恒星とマスターと会話のなかに、呉羽の夫であるゲームクリエイターの名前が出たことから、生粋のゲーマーである彼女が反応する。

この朱里も絡んでくることで、ドラマは単なる晶・京谷・恒星・呉羽の四角関係の様相ではなくなってきた。

さらに、役者名も明らかにされていない呉羽の夫・橘カイジは、ドラマの中に実際に登場してくるのか。
恒星には絶縁した兄がいたらしいが、まさかその兄では、という妄想も湧いてくる。

このバラバラに散りばめられたパズルが、どう解き明かされるのか、楽しみな後半戦だ。

P.S.
次週11月21日(水)23:59からの「ナカイの窓」は、ゲストに新垣結衣、松田龍平を迎えて「獣になれない私たち」を特集するらしいです。

今から観るには:「獣になれない私たち」

基本情報:日テレ水曜ドラマ「獣になれない私たち」第6話 – 新垣結衣・松田龍平 主演