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日テレ土曜ドラマ「ドロ刑 -警視庁捜査三課-」 第5話・中島健人・遠藤憲一主演

色眼鏡で世の中を見てちゃ、何も見えない、と伝説の大泥棒、煙鴉(けむりがらす、=遠藤憲一)が言う。

そう、人はちょっとしたことで見誤ってしまう。今回の第5話は、誰もが先入観を持ってしまって見抜けなかった真実を、ヒーローの新米刑事・斑目勉(まだらめつとむ、=中島健人)がその天性の直感で気づく、第5話。

そもそも第1話で、一流の泥棒である煙鴉が身の危険を冒してまで斑目に近づいたのも、彼の直感力に惚れたからだった。
こいつはもしかしたら大化けするかも知れない。

それで、泥棒の心理の読み取り方を始め、彼の捜査に全面的に協力する。
今回も「それは三課が扱うネタじゃない」などという警察内部の人間がするような助言までしているところが面白い。

今回、捜査三課13係は、出所した元・空き巣の常習犯“白昼の蝙蝠こうもり”こと東村洋介(ひがしむらようすけ、=三遊亭好楽)の張り込みを始めるが、アパートの階段から降りるときに杖をついており、これだけ足が悪ければ空き巣なんかできるわけはないとして、あっさり現場の撤収を諦めてしまう。
そもそもこのネタは、成績を上げたい所轄(地域ごとの担当)が、斑目をバーで接待して持ち込んだものだったことがバレたこともあり、捜査の中止が指示される。

しかし、結果的にはこれが色眼鏡で見て下した判断でもあった。

斑目だけは、東村が自分の部屋で壁に向かって手を合わせて拝んでいる姿を見て、何かあると感じていた。
少しでも変だな、と感じたらその謎を追求したほうがいい。

そこに隠された謎が解明されていく後半の流れが痛快だ。

いっぽう、煙鴉の正体を暴こうとしている存在が13係にいる。
殺人事件を扱う捜査一課にいながら、三課に異動になった皇子山隆俊(おうじやまたかとし、=中村倫也)だ。
どうも一課の時代から執拗に煙鴉を追っていたようだ。

追い詰められそうになりながら、それをうまくかわす煙鴉とのバトルも見ものである。
そして、最終シーンで皇子山が彼をターゲットにしている理由がチラリと映る。

このサブストーリーもどういう展開になるか、楽しみである。

P.S.
刑事にはとても思えない中島健人のファッションも、回を追うごとにおしゃれになってきて、楽しい。

今から観るには:「ドロ刑 -警視庁捜査三課-」

基本情報:日テレ土曜ドラマ「ドロ刑 -警視庁捜査三課-」 第5話・中島健人・遠藤憲一主演