この沢村一樹主演の犯罪ドラマ、第1話〜3話では、警視庁のAI「ミハン」システムが予想した「未然犯罪」を食い止めたにもかかわらず、それぞれ最後の最後にショッキングな出来事が起こった。
第4話は、同じパターンかと思いきや、その予想は裏切られた。

そして、この第5話は、さらにこれまでのフォーマットを気持ちいいほど破壊した、意外な展開となった。

動物虐待を繰り返しているらしい17歳の少年、岡崎直樹(道枝駿佑)が、次は人間を殺すのではないかと、「ミハン」が予想する。
捜査を始めるうちに、ジャーナリストの川上邦明(近藤公園)という人物が、この直樹と何度も会っていることがわかる。
この記者は、少年のよき理解者で、殺人に手を染めるのを止めるような存在なのか、それとも殺人を後押しするような存在なのかは謎である。

だが、事態はズルズルと、あまり視聴者心理としては期待したくない、こうなってほしくない方角に向かい始める。

サイコパスと言う、カリスマ経営者や天才外科医などにもなりうるが、その反面、凶悪犯罪者にもなりうる、突出した人格が暴走する。
さらに、3Dプリンターで制作できる拳銃という、これまでの銃規制ではコントロールしきれない不安を秘めた武器が登場する。

そして、その二つが絡んだ残酷な展開は、どんどん加速し、止まらない。
破壊力のある回だった。
まだ第5話なのに、一体これからどうなってしまうのだろう。
今後の展開が気になる。

P.S.
これまでの4話は、バラ売りもOKな1話完結型だったが、この第5話を楽しむには、1〜4話までを通して観てからのほうがよいでしょう。

基本情報:フジテレビ月9「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」第5話 – 沢村一樹 主演

今から観るには:「絶対零度~未然犯罪潜入捜査~」