海外ドラマは20話以上あるものが多数だが、日本の民放のものは、たいてい10話程度で終わってしまう。
これを書いている段階では最終話まであと何話あるのかわからないが、計算上は今週は第6話なので、後半戦に入ったわけだ。

先ほどツイッターで、ちょっとだけ反響をいただいたが「まだ観てない人は、あえて今日の第6話からいきなり観てもいいのではないか」と言う主旨の発言をした。
なぜかと言うと、先週オンエアされた予告編で、どんなことになるのか大体の予想はついてしまっている。
今回は、第1話から第5話までの流れの中で、じわじわと迫ってきた「危機」の集大成となる。
いきなりこの回から観ても、これまで何があったかは大体理解できて、それでもかなりの興奮が得られる、おトクな回であることを予想した。

また、先週の段階で、ネタバレ満載の予告編を流したのは、TBSさんの自信の表われであるとも言える。

そうなのだ。
どうなるかわかっていても、この回を観ずにはいられない。

第2話のレビューのときに書いたが、佐藤秀明(玉木宏)、佐藤真弓(中谷美紀)の夫婦は、自身に降りかかるできごとに対する反応が、実にわかりやすい。思ったことを口に出し、感情も顔に出る。
反面、茄子田太郎(ユースケ・サンタマリア)、茄子田綾子(木村多江)は、何をしでかすかわからない「怖さ」「不気味さ」を持った、佐藤家を壊す脅威として描かれてきた。回を重ねるごとに、だんだんとこのふたりも本性を出すようになり、いろいろな事件を起こし始める。

そして今週は、その集大成となる、パワー全開のシーン満載の回なのだ。
なので、わかっていても、その最悪な事態を見届けたいという心理になってしまう。

見届けた。
すごかった。

ただ、予告編どおりの破壊的な出来事がひととおり起こったあとに、さらなる展開があった。

その「展開」は、非常に静かである。
大事件があった後にもかかわらず、平和的な夫婦の会話から始まる。

このまま静かに終わるのかと思いきや、そうはいかないようだ。
まだまだ乗り越えなくてはいけない苦難が訪れることを知った、第6話の結末だった。

P.S.
しゃぶしゃぶの食卓に置かれている、ごまダレの瓶が新品ではなく、使いかけであるところが芸が細かい。
新品を置いておくより「小道具感」がなくて、このシーンが、これまでの家庭生活の続きであることを自然に表現していた。

基本情報:「あなたには帰る家がある」第6話

今から観るには:「あなたには帰る家がある」