捜査一課長・大岩純一(内藤剛志)の「なに!ベビーカステラを握ったご遺体が?』と言う、何とも滑稽な一言から始まる第5話。

今回の事件は、谷根千(谷中・根津・千駄木)の住宅街で起った。
殺されたのは、地元の祭を仕切っていた自治会長・村越雅輝(春海四方)。

まず浮かび上がった容疑者候補のキャラクターが個性的だ。

ひとりは、区議会議員から国政まで上り詰めた、手強そうな女性国会議員・北見今日子(山本未來)。
そして、祭でトラブルを頻繁に起こしている伝説の神輿担ぎ「向島の龍」こと、神谷龍二郎(天野浩成)。

「私、濃密な人生を送ってきたので」という決まり文句の捜査員、谷中萌奈佳(安達祐実)のキャラも板についてきた。
もと有名な柔道の選手ながら、大事な試合で負けてしまうという過去を持つ彼女は、その知名度から、警視庁のブランディングに関わっていたのだが、今は捜査チームに加わっている。
これを言ったら相手が怒るんじゃないか、という空気を読まない発言をズバズバするが、そういう過去があるから何となく納得できてしまう。
今回も、北見議員に向かって、ちょっとそれは失礼じゃないか、と言うくらい問い詰める。

そして、被害者の自治会長、国会議員、伝説の神輿担ぎ、という一見何の関係もなさそうな三人に意外な過去の接点が浮かび上がる。さらに、ベビーカステラまでが、意外なところで、事件に繋がり、予想もつかない結末を迎える。

港区や千代田区を舞台とした話とは違い、いつもと違った情緒ある風景で繰り広げられる、なかなか濃密な物語だった。

P.S.
無性にベビーカステラが食べたくなった。

基本情報:「警視庁・捜査一課長season3」第5話 – 内藤剛志 安達祐実 出演

  • タイトル 警視庁・捜査一課長season3
  • チャンネル テレビ朝日系
  • 放送日時(第5話) 2018年5月10日(木)20:00〜20:54
  • 出演 内藤剛志 安達祐実 本田博太郎 矢野浩二 鈴木裕樹 塙宣之(ナイツ) 床嶋佳子 金田明夫