人は見た目が100%、というドラマがあったが、それってホントにそうなのか。
血が繋がっていれば愛すべき家族で、繋がってなければ他人なのか。

そうではありません、と言うことを教えてくれる回だった。

今日の茄子田太郎(ユースケ・サンタマリア)は、惚れ惚れするほど、カッコよかった。
予告編動画で、佐藤真弓(中谷美紀)が太郎のおでこにキスするシーンがあるが、そうもしたくなるくらい、カッコよかった。

太郎は、ドラマの中ではブサイクな、エキセントリックな男として描かれていて、ユースケ・サンタマリア本人もそれを演じきっている。ただ、今回の最終シーンで彼の口から語られる、自分の結婚や、自分の息子に対しての思いは、心を討つものがあった。
とてもじゃないが、こんな人と結婚生活を送りたくないと思うイヤな男が、ドラマの中で鮮やかに化けた第10話だった。

ストーリーを動かす中心人物のひとりは、茄子田夫婦の息子、慎吾くん(萩原利久)。
彼にはまるで韓国ドラマみたいな、驚愕するほどの出生の秘密がある。これは原作の小説にも書かれていたが、ドラマではしばらく伏せられていた。
それが今回、暴露される。

ドラマでは、この第10話全体を使って、過去から現在に至ってもブレることなくそれに対峙する、茄子田太郎の力強い人格をクローズアップしている。
どんなに受け入れ難い事実があっても「同じメシを食ってれば家族だろ」と本気で言い切る潔さ。

来週の最終話で、どんな結末を迎えるかまだわからないが、今日の段階では、実は「帰る家」の象徴は、太郎なのかも知れない。

P.S.
茄子田太郎と綾子の新婚当時の写真、太郎(ユースケ・サンタマリア)の若かりしころの凛々しい顔は、ちょっとフォトショップ加工しすぎかも。

基本情報:「あなたには帰る家がある」第10話

今から観るには:「あなたには帰る家がある」