フジテレビ月９「トレース〜科捜研の男〜」第１話 | Drama View

2018年後半の月９で続いた「絶対零度～未然犯罪潜入捜査」「SUITS/スーツ」のような硬派なテイストを持つ、見応えのあるサスペンスドラマである。

真野礼二（錦戸亮）は、科学的に証明できる客観的事実のみを優先する、デキる科捜研の男。
虎丸良平（船越英一郎）は、それとは逆に長年の経験からくる自分の勘だけを信じるベテラン刑事。

この相反する二人の、捜査へのアプローチの対抗軸が基本構造である。第１話から両者のキャラクターがしっかりと確立されており、面白く観ることができた。

さらに、真野のアシスタント沢口ノンナ（新木優子）と、強引な虎丸刑事をたしなめてくれる頼もしい科捜研のリーダー、海塚律子（小雪）が絡むことで、立体的な人物関係を構成している。新木優子は「SUITS/スーツ」のときよりも役柄がはっきりしており、生き生きしている。

今回は、自分の直感を頼りに犯人を決めつける虎丸刑事の判断が、冷静な真野の分析によりひっ切り返されるというストーリーだった。
原作が、実際に科捜研にいた人物の著作による事実に基づくものであるとのことなので「ほぅ、こんな事件が本当にあったのか」と驚くほど、意外な展開を見せた。

ほんの一瞬だけの登場だった千原ジュニアが次回から合流するようで、ますます楽しめる作品となりそうだ。

P.S.
テレ朝の定番ドラマ「科捜研の女」のパクリと思ってスルーしてしまう人がいたら、少し勿体ない作品。

今から観るには：「トレース〜科捜研の男〜」