日テレ水曜ドラマ「獣になれない私たち」第７話 – 新垣結衣・松田龍平主演

日産のゴーン会長が逮捕された次の夜に放映された、けもなれ第７話。

今まで誰も突っ込んで着目してこなかったけれど、恋愛において、いや人生において実は誰もが直面しているかも知れない痛みを描写した、唯一のドラマかも知れない。

湘南の海で、晶（新垣結衣）が京谷（田中圭）に告げる一言が重い。

ーーそれって、もう私の人生じゃないよね。

晶と京谷との関係が始まったとき、京谷は、朱里（黒木華）という身勝手な女と同棲していた。その朱里といつまで経っても別れることができない優柔不断な男として京谷は描かれていた。
そして４年間も、その状態のまま晶と京谷との関係が続いていた、と言うのがこれまでの経緯。

仕事を探そうともせず、わがまま好き放題な朱里に対して、仕事をばりばりこなし、いつも笑顔の晶は対照的な存在として描かれていた。

ところが晶は、自分は京谷と別れたくなくて、朱里に比べていい女になろうと無理をしていたことを痛感する。

京谷にこれまで言えなかったそのことを告げて、スローモーションでその場を立ち去る晶の、悲しさの中にも吹っ切れた表情がたまらない。

全国の、嫌われたくなくて言いたいことを我慢している人たちに贈られた、優しくもあり、厳しくもあるメッセージである。

P.S.
朱里の身勝手さが半端ない。今回は極端にイヤなヤツ丸出しだ。これを書いた野木亜紀子さんも演じた黒木華さんもスゴイ。

今から観るには：「獣になれない私たち」