意外性のかたまりのようなドラマである。なので、最終話の結末は予想もつかない。
もし王道のドラマのフィナーレなら、今はとてもそうなるとは思えない相河一輝(高橋一生)と水本育実(榮倉奈々)が一緒になるハッピーエンドだろう。ただ、このドラマに限って言えば、果たしてそんな平凡な終わり方をするだろうか。興味のあるところである。

この第5話、ゆっくりではあるが、確実に育実の心の扉が開き始めている。

大学で動物の生態を教える一輝は、かねてから森の中に人がつくった道を隔てて、リスが森の片方のエリアだけに生息している謎を解こうと思っていた。
そのために木から木へ、リスが渡ることができる橋をかけようと考えたが、それには手伝う人が必要だった。

ところが、仲のいい小学生の虹一くんの母の説得を試みるも母親には会えず、大学の生徒を誘おうとするも事務長の熊野(阿南健治)に止められ、先生たちにも参加してもらえなかった。

ところが意外なことに、歯科医の育実を森に誘い出すことに成功する。

作業の途中で雨が降ってきたため、小屋に入り、二人の会話が始まる。

育実は、一輝はいつも楽しくしているのに、なぜ自分はこんなにがんばっていても楽しくないのかをずっと悩んでいた。
彼女の願いは、親から受け継いだ歯科医院を立派にすること、そのためにはどんな独力でも惜しまない。

一輝が、育実に問う。

…それ、本当の願いですか?

これは、育実だけではなく、自分が勝手につくりあげた義務に縛られて、がんばってるのに全く楽しくない現代人に当てられた深い問いでもあった。

そして、今回の最終シーンで、一輝の目の前ではないが、涙を流しながら思わぬ一言を吐く。そんなに悲しい場面でもないのに、ふと涙腺が崩壊しそうになる、彼女の言葉だった。

ぜひご覧ください。オススメです。

P.S.
働き蟻の授業はすばらしかった。アンジャッシュ児嶋一哉の出番がちょっと増えた。

今から観るには:「僕らは奇跡でできている」

基本情報:関西テレビ火曜ドラマ「僕らは奇跡でできている」第5話 – 高橋一生 主演

  • タイトル 僕らは奇跡でできている
  • チャンネル 関西テレビ・フジテレビ系列
  • 番組公式サイトトップあらすじ人物相関図キャスト&スタッフ
  • 放送日時(第5話) 2018年11月6日(火)21:00〜21:54
  • 出演
    • 相河一輝(講師):高橋一生 WikipediaWikipedia
    • 水本育実(歯科医):榮倉奈々 WikipediaWikipedia
    • 樫野木聡(准教授):要潤 WikipediaWikipedia
    • 沼袋順平(講師):児嶋一哉 WikipediaWikipedia
    • 新庄龍太郎(学生):西畑大吾(関西ジャニーズJr.) WikipediaWikipedia
    • 青山琴音(学生):矢作穂香 WikipediaWikipedia
    • 尾崎桜(学生):北香那 WikipediaWikipedia
    • 須田 巧(学生):広田亮平 WikipediaWikipedia
    • 相河義高(一輝の祖父):田中泯 WikipediaWikipedia
    • 丹沢あかり(歯科衛生士):トリンドル玲奈 WikipediaWikipedia
    • 熊野久志(事務長):阿南健治 WikipediaWikipedia
    • 山田妙子(一輝の家の家政婦):戸田恵子 WikipediaWikipedia
    • 鮫島瞬(教授):小林薫 WikipediaWikipedia
  • 主題歌:SUPER BEAVER「予感」
  • オープニング曲:Shiggy Jr.「ピュアなソルジャー」