今回は、これまでで一番難しい手術。
出血しやすい手術が必要なのに、輸血が不可能な女の子だ。

そして、冒頭から、そのただでさえ難しい手術の担当医の問題で、さらにショッキングな事態になってしまう。
第4話になり、降りかかってくる問題のハードルが上がったことで、最後に切り抜けたときの盛り上がりもすごかった。
そして、手術の難しさと、それでも成功する過程を表現する映像もわかりやすい。

成功したときの医師たちの喜びを上げるシーンに、かつて同じ時間帯に放送されていた「下町ロケット」のような匂いも感じるほどだった。

そんな単純なことだけではなく、この物語の深みのあるところは、人物相関図には「対立」とあるが、必ずしも高階権太(小泉孝太郎)と渡海征司郎(二宮和也)が真っ向から対立しているだけではないことだ。

わかりやすいストーリーにするなら、最新の医療機械「スナイプ」を推進しようとする高階権太(小泉孝太郎)VS 高い手先の技術と洞察力を持つ渡海征司郎(二宮和也)という対立構造を作り、ほら、やっぱり熟練した手先の器用さと知見が機械に勝るんだよ、という流れになるだろうが、それではありきたりすぎる。
このドラマでは、渡海医師は前回・第3話から、その機械を全面否定するだけではなく、自分の持っている技と融合させて新しい活用法を見出し始める。
そして、今回・第4話では、さらに新しい試みが奏功する。

そして、手術成功後のある場面で渡海医師が、高階医師に対してちらっと言い放つ一言が重い。
彼は、高階医師を敵対視しているわけではない。
逆に「ブラックペアン」の主である佐々木教授(内野聖陽)に忠実な部下のようでいて、実は、視聴者ならすでに気づいている佐々木教授の邪悪な部分も見抜いているのだ。

もしかしたら、新しい正義の味方の姿かも。
いやいや、人から金を巻き上げてるし、そんなことはないか。

次回は「スナイプ」に替わって、さらに巨大な医療機器が登場するようだ。

P.S.
えっ、佐々木教授と治験コーディネーターの木下香織(加藤綾子)のお食事シーン、過去3回は超高級店だったのに、今回はなぜラーメン屋さん?ミシュラン店には違いないけど。
この抗議のせいだろうか。まさに忖度?
ドラマ「ブラックペアン」の治験コーディネーター 「現実と全く違う」「侮辱」と日本臨床薬理学会がTBSに抗議

基本情報:TBS日曜劇場「ブラックペアン」第4話 – 二宮和也 主演

今から観るには:TBS日曜劇場「ブラックペアン」 – 二宮和也 主演