第1話、第2話、そして第3話と、秀明(玉木宏)の立場は、その優柔不断さがたたって、ますます厳しくなってくる。

不倫(してしまった)相手の女性(木村多江)と、その夫(ユースケ・サンタマリア)と、自分の妻(中谷美紀)と、川辺でバーベキューをすると言う厳しいシチュエーションが今回の見もの。

妻(中谷美紀)とは長年連れ添ったけど、綾子(木村多江)との間に本当の愛を見つけたのなら、突っ走ればいいのに。でも、そこまで踏み切れるわけでもない。
かと言って、自分には家庭があるからもうやめようときっぱりとは言えず、綾子の魔力に惹かれてしまう、情けなさ。

そんな玉木宏の、オドオド演技がすばらしい。

木村多江が扮する綾子の気持ちは、真実の愛なのか、魔性の地雷女なのか、そのあたりがはっきりせず、今後の展開への関心事でもある。
そんなミステリアスさを表現できるのも木村多江ならでは。

佐藤秀明(玉木宏)、佐藤真弓(中谷美紀)の夫婦サイドは、個々の心理が明確に表現されている。逆に茄子田太郎(ユースケ・サンタマリア)、茄子田綾子(木村多江)は何を考えているのかあいまいなまま進行している。そこが「これからどうなんるんだろう」という期待感を膨らませる。

P.S.
なぜ、ゴールデンウィーク前の金曜日(それもプレミアムフライデー?)に、こんなツラい話を観なければいけないの、と思いつつも、スリリングな展開を面白く観ることができた作品。

基本情報:「あなたには帰る家がある」第3話

今から観るには:「あなたには帰る家がある」